インデックス・ウォッチャー

市況をゆるゆると眺めながら、インデックス投資をコアとしたコツコツ資産形成を記録していきます。

J-REIT ETFに価格戦争が勃発! 三菱UFJ投信と新顔・NZAMのダブル設定

 記事を書けていなかった間に起きたこと・第2弾です。

 東証でもいろいろなETFが上場しており、ここのところはJPX日経400関連の低コストETFが注目を集めました(当ブログの関連記事その1その2)。この次のトレンドは、「J-REIT」のようです。


 今回登場する投資信託は以下の2つ。いずれも日本REITの代表的な指数である東証REIT指数への連動を目指すETFです。

MAXIS Jリート上場投信(1597)

委託会社: 三菱UFJ投信
2月24日設定、2月25日上場
1口あたり当初価格: 設定日(2月25日)前日の東証REIT指数終値を円表示した価格
売買単位: 10口
信託報酬: 0.25%(税抜)
決算: 年4回

NZAM 上場投信 東証REIT指数(1595)

委託会社: 農林中金全共連アセットマネジメント
3月6日設定、3月7日上場
1口あたり当初価格: 設定日(3月6日)前日の東証REIT指数終値を円表示した価格
売買単位: 10口
信託報酬: 0.248%(税抜)
決算: 年4回

 東証REIT指数への連動を目指すETFはすでに2本存在しています。野村AMの
NEXT FUNDS 東証REIT指数連動型上場投信(1343、年4回決算、税抜信託報酬0.32%)と、日興AMの上場インデックスファンドJリート(東証REIT指数)(1345、隔月決算、税抜信託報酬0.3%)です。どちらも分配頻度が比較的高い(ETFの場合決算頻度≒分配頻度です)ことと、非上場投資信託である<購入・換金手数料なし>ニッセイJリートインデックスファンド(年1回決算、税抜き信託報酬0.335%)との信託報酬差がほとんどないことからあまり優位性を感じていませんでした。

 今回、2社から同様の商品性を持つより低コストなETFが設定されることで、J-REITへの投資手段としてETFを用いる方も出てくるのではないでしょうか。特に、MAXIS Jリート上場投信についてはカブドットコム証券フリーETFに指定される可能性も高く、売買手数料を気にせず投資できるようになるかと思います。

 個人的にはJAバンクで販売する投信運用を行ってきたNZAMがETFに新規参入してきた理由が気になるところです。同時にTOPIX Ex-Financialsに連動するETFも設定するようです(こちらは信託報酬最安値というわけではありません)ので、JAバンクを主な買い手として想定しているのかもしれません。

 私はというと、この報酬水準ならばニッセイで積み立てを続けるつもりです。というのは私にとってREITクラスはかなりサテライト的な運用となっているため総資産に占める割合が小さく、非上場投信による少額積み立ての方が買い付けしやすいためと、SBI証券投信マイレージサービスにより最低でも0.1%の還元が受けられ、これを考慮すると信託報酬差を吸収できるためです。

 このところ各資産クラスのETF新規設定が相次いでいますが、ETFのキモは信託報酬と乖離率・流動性出来高)と思っています。乱立の結果流動性的に共倒れになることのないよう、設定してからのマーケットメイクや売買参加者の増加へ向けた施策(フリーETFはまさにこの施策といえます)をお願いしたいところです。