インデックス・ウォッチャー

市況をゆるゆると眺めながら、インデックス投資をコアとしたコツコツ資産形成を記録していきます。

『NISAで投資を』の前に考えたいことがある。:日興AMの本気が見える長期投資入門

 いつもチェックさせていただいている「レバレッジ投資実践日記」さんで、「NISA対応 急ぐべからず」という記事を拝読しました。
 とは言いましても私はすでに普段使っているSBI証券にてNISA口座開設を申し込んだ身であります(^^;
 ただし、外野がNISAどうこうとうるさいからといって流されて申し込むのではなく、あくまで道具の一つとして使いこなすことを考えることが大事と思っています。

 今回は、本記事内で紹介されていた日興アセットマネジメントさんの「『NISAで投資を』の前に考えたいことがある。」をご紹介します。

 これは同じく日興AMさんによる「投資信託のメーカーで学ぶNISA」内のコンテンツであり、サイト内で説明されている内容をより掘り下げて「セミナー実況中継本」として文章化されているものです。
 「本」といってもサイト内でPDFとして公開されていますので無料で気軽に読むことができます。ただし、サイト内のページとは違って「本」ですので、約100ページというボリュームがあります。お時間のあるときにどうぞ。(同サイトでは抽選で書籍版の無料プレゼントも行っていますので、ご興味のある方は申し込まれてみてはいかがでしょうか)

 内容について、かいつまんで紹介させていただきます。


 大まかに言うと、

  • 「投資を始める前」の心構え。元本割れは「絶対に」起こること、その中で「結果オーライ」となるまで耐える覚悟。
  • 株・債券・REITの「必要十分な」説明。ざっくりでよいところはざっくり、でも各資産クラスの特性は押さえられている。
  • インデックス投信vsアクティブ投信。優秀なインデックス投信は指数通りに「価値を下げる」ことも必要な宿命。
  • 分配金は結局投信の総資産を削って出している。基準価格を含めたトータルリターンの推移にも目を向けるべき。

 といったことが書かれています。
 あれ、これって別にNISAじゃなくても投信全体、いや、特に前半は長期投資全般に通ずる大事なことなんじゃないか? と素直に感心しました。投信の運用会社のコンテンツはなかなか勉強になっておもしろいものが多い(たとえば、三井住友トラストAMのインデックス運用手法コラム三菱UFJ投信豊富なシミュレーション、野村AMのファンダメンタル・経済教室)のですが、そもそも投資の心構えをこれだけしっかり説明するようなものはなかったのではないかと思います。

 読み進めるに従って投信の話になっていきますが、ここで書いてあることもおおむね納得。
 分配金関連の話はどうしても長期投資とは相容れない(通常は分配金に課税される、NISA口座なら非課税だが再投資を行うと非課税枠が余計に消費される)部分が出てくるように思いますが、NISA口座の使い方として基準価格推移が安定した分配型投信を、という人もいるかと思いますので。

 おまけとしてつけられている日興AMさんの運用会社としてのポリシー含め、かなり良質の、そして本気の一冊となっています。初心者の方を含め一読をお勧めできるかと思いますので、お時間ある方はぜひどうぞ。

 あとは、日興AMさんから特色ある低コストインデックス運用バランスファンドなどが登場するととってもおもしろいなあと期待しております。
 (バランスファンドとしたのは、同社コンテンツ内「成功に必要なたった4つのこと - NISAを始める前に」で、「できれば1本ですませましょう」とバランスファンドを推奨されているためです)