インデックス・ウォッチャー

市況をゆるゆると眺めながら、インデックス投資をコアとしたコツコツ資産形成を記録していきます。

eMAXIS Slimシリーズに最安信託報酬に追随した新興国株式ファンド追加

 インデックスファンドに比較的早い時期から力を入れている運用会社の一つ、三菱UFJ国際投信では昨今の「コスト革命」といえる信託報酬の低下に追随することを目的としたeMAXIS Slimシリーズを運用しています(設定当初に書いた記事はこちら)。同シリーズにおいて、単独で最安信託報酬となる新興国株式ファンドを新規に設定すると発表(PDF)がありました。


 ファンドの詳細を確認します。

 既存のeMAXISシリーズと同一のマザーファンドに投資するという点は変わらないため、新興国株式クラスとしてはマザーファンド総資産額もある程度の規模をもっています。そのため、設定当初を除けばインデックスへの連動性はeMAXISとほぼ同程度になると想定されます。

 新興国株式クラスとしては、「iFree 新興国株式インデックス」の信託報酬が税抜0.34%と同等であり、三菱UFJ国際投信としてはこちらに追随した信託報酬を設定したものと思われます。

 ただし、こちらは連動インデックスが「FTSE RAFI エマージング インデックス(円換算)」というファンダメンタル指標からの選別を行ったスマートベータ的なものになっています。このため、私はiFreeへの投資を見送っています。

 連動インデックスが同じファンドの中で比較すると、現在信託報酬が最安な「たわらノーロード 新興国株式」*1の信託報酬が税抜0.495%であるため、一気に25%程度信託報酬を低下させたことになります。

 現在私はたわらノーロードに積立投資中ですので、これをeMAXIS Slimに変更することを早急に検討の上、早ければ9月にでも投資ファンドを変更したいと思っています。
 まあシリーズ登場時の記事にて述べた

マザーファンドが共通であるにもかかわらず信託報酬差のある2本の同一シリーズに属するファンドが併売されるということになり、以前から積立投資をしていたものの扱いなどを考えると一歩劣る対応ともいえます。

というところは変わらないものの、このような形でeMAXIS Slimによる恩恵を受けられるとは思っておらず、うれしい限りです。

 先に設定されている他の資産クラスではeMAXIS Slimシリーズに対して他シリーズの動きは特にないように見えますが、今回の新興国株式、またまだ存在しない新興国債券クラスにてどうなるかはまたゆるゆるとウォッチしていきたいと思います。

*1:正確には、たわらノーロードの連動インデックスは配当込み、eMAXISおよびeMAXIS Slimの連動インデックスは配当抜きです。ファンドとしては配当を再投資するため、配当抜きのベンチマークに対して実際のパフォーマンスはプラス方向に乖離する傾向となるため、より比較のしやすい配当込みのものをベンチマークとすることが望ましいといえます。